エアコンの配管の取り外し方・取り付け方、交換の方法について

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エアコンの配管の取り外し方・取り付け方、交換の方法について

この記事の監修者

富澤 貴弘

群馬県内の電気工事会社に7年間勤め、27歳で独立、TomiDen株式会社設立。 現在は10名のスタッフと共に、WEBマーケティングやご紹介等により獲得した、 BtoB ,BtoCの電気工事関連の業務を数多く担っております。 長い現場生活の中で培った「職人の技術」と「豊富な知識」から、 ご家庭やより多くのお客様に電気工事や家電に関する知識やノウハウをお届け出来ればと思い、 第1種電気工事士として、本ブログサイトにて執筆中。

エアコンの配管の取り外し方・取り付け方、交換の方法について

エアコンの配管を自分で交換することは可能なのでしょうか。

答えは、不可能ではないが、危険で難易度が高いので専門業者への依頼をおすすめする、ということです。

しかしDIYができれば工事費用を節約できるので、家計が助かるのもまた事実。

そこでこの記事では、以下の流れでエアコンの配管作業をDIYする手順をみていきます。

  • エアコンの配管とは何か
  • なぜ配管の交換は必要か
  • 配管の具体的な交換の手順

DIYで作業をするか、専門業者に依頼するのか、検討する際の参考にしてみてください。

エアコンの配管とは

エアコンの配管とは、エアコンの室内機と室外機をつなぐ2本組のパイプで、冷媒配管とも呼ばれます。

これは銅管を断熱材で覆ったホースであり、配管の中では、フロンガスを冷媒にして室内外の熱を運搬する役割があります。

冷媒であるフロンは高圧のガスであるため、配管が正しく設置されていない、もしくは配管が経年により劣化している場合、ガス漏れを起こす可能性があります。

もしガスが漏れると、エアコンが十分に機能しません。

なぜエアコンの配管を交換する必要があるのか

なぜエアコンの配管を交換する必要があるのか

エアコンの配管の中には銅の管が通っています。

銅には、一度使用すると硬化する性質があります。

配管自体は、断熱や結露防止のために保温材が巻かれているので、内部の銅管の状態を外見では判断できませんが、中の銅管は使用していく中で劣化してしまいます。

そのため、長く使用したエアコンは、配管の交換が欠かせないのです。

またエアコンの冷え方が弱まっている場合も、配管の劣化によるガス漏れの可能性もあります。

しかしエアコンの内部は複雑な構造をしているため、故障の原因も一概に判断はできません。

またエアコンの配線を取り付ける際には、専用の工具が必要です。

取り外しの際も、フロンガスの取扱いを誤るとやけどを負ったり、事故に巻き込まれる危険性があります。

その為、基本的にエアコンの配線の取り付けは、専門の知識と技術を持った業者に依頼することが多いです。

DIYの配管交換に必要な工具

エアコンの配管を交換する際には下記の工具を用意します。

  • モンキースパナ 2本  
  • カッター      
  • ニッパ 
  • スパナ
  • トルクレンチ
  • 六角棒レンチ
  • プラスドライバー
  • パテ

エアコンの配管の取り外し方

エアコンの配管を取り外すためには、初めにポンプダウンという工程で冷媒ガスを回収する作業を行います。

ポンプダウンに失敗すると室外機の内部が爆発し、事故を引き起こす危険性がありますから、十分注意します。

エアコンの配管を取り外す12の手順をみていきます。

作業箇所作業手順
室外機の作業1. 室外機の側面にあるカバーを開けます。
2. 2本の配管が接続されているバルブキャップを、モンキーレンチで外します。
注1:この時点ではナットは外しません。
室内機の作業3. 冷房運転で室内機を稼働させます。
注1:冬季はリモコン操作で冷房運転させることができません。
注2:強制冷房運転させる方法はメーカーごとに異なるため、説明書をご確認ください。  
室外機の作業4. 室外機のファンが回り、風がでていることを確認します。
5. 先ほど外した配管のうち、細い配管のバルブを六角棒レンチで右に回して締めます。
注1:ガス漏れの原因になるため、しっかりバルブを締めます。
注2:この時点では、太い方の配管側のバルブは締めません。
6. 5の作業後2〜3分経過した後、太い方の配管側のバルブを六角棒レンチで締めます。
注1:ガス漏れの原因になるため、しっかりバルブを締めます。
7. バルブキャップを取り付けます。
室内機の作業8. エアコンの運転を停止し、コンセントを抜く。
室外機の作業9. 2つの配管と室外機を接続しているナットをモンキースパナで回し、配管を取り外します。
注1:配管を外した時に「プシュッ」と短い音がすれば、ポンプダウンは成功していますから、このまま作業を続けます。
注2:配管を外した時に「プシューッ」と長い音がする場合は、ポンプダウンに失敗しています。危険ですからすぐにナットを締め直し、5の作業に戻ってやり直します。
室内機の作業10. 室内機側にある3本の電源コードを、1本ずつ切断します。
注1:感電の恐れがあるため、コードを切る前にコンセントを外したことを確認します。
注2:電源コードを複数本まとめて切るとショートする恐れがありますから、1本ずつ切断します。
室外の作業11. 壁の配管を通す穴をふさいでいるパテを取り外します。
12. 銅管をを切断します。
注1:切断箇所は室内から出ている銅管部分ではなく、そこから延長して室外側に伸びている部分です。

エアコンの配管の取り付け方

エアコンの配管の取り付け方

エアコンの配管を取り付ける時はまず、パイプの端をラッパ上に広げる工事を行います。

この作業にはいくつもの専用のツールが必要で、正しく整形できないと配管の接続ができません。

知識や技術が欠かせない作業のため、できるだけ専門業者に依頼すると良いです。

おおよその作業手順を紹介します。

  1. 配管パイプの中にある銅管の端を、専用の工具を使ってラッパ状に広げます。
    注1:きれいなラッパ状に広がっていないと接続が十分にできません。加工に失敗した場合は、端を切り落として再度加工します。
  2. 配管パイプを切断し、専用の工具で切り口部分を滑らかに整えます。
  3. 専用ツールでフレアナットを取り付けます。
    注1:配管の中に水滴が入ると、室外機の内部を十分なガスで満たすことができず、不具合の原因になるので注意します。
  4. ラッパ状に加工した部分をつぶさないように注意しながら、スパナやトルクレンチを使って、フレアナットをしっかり締めて、室外機側と室内機側を接続します。
    注1:フレアナットの締め方が不十分な場合、冷媒ガスが漏れてエアコンが十分に機能しないので、しっかり締めます。

まとめ

エアコンの配管は取り外し、取り付けともに、簡単な作業ではありません。

専門の技術や知識を必要とする場合が多いです。

特に配管の取り付けは、専用の工具も必要となります。

エアコンが十分に冷えない不具合の原因はさまざまですが、配管の交換で必ずしも解消するとは限りません。

身近な家電のエアコンですら、内部の構造は複雑で、取扱いを誤れば、事故を引き起こす可能性も否めません。

配管の交換が必要と感じる時は自己判断せず、できる限り専門の業者に相談すると良いでしょう。

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