ブレーカーの増設や交換費用っていくら?落ちやすい電化製品の組み合わせとは

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ブレーカーの増設や交換費用っていくら?落ちやすい電化製品の組み合わせとは

この記事の監修者

富澤 貴弘

群馬県内の電気工事会社に7年間勤め、27歳で独立、TomiDen株式会社設立。 現在は10名のスタッフと共に、WEBマーケティングやご紹介等により獲得した、 BtoB ,BtoCの電気工事関連の業務を数多く担っております。 長い現場生活の中で培った「職人の技術」と「豊富な知識」から、 ご家庭やより多くのお客様に電気工事や家電に関する知識やノウハウをお届け出来ればと思い、 第1種電気工事士として、本ブログサイトにて執筆中。

ブレーカーの増設や交換費用っていくら?落ちやすい電化製品の組み合わせとは

家庭内で電化製品を複数台使用しているとき、急にブレーカーが落ちてしまい驚いた経験があるという方も多いのではないでしょうか。

たまに落ちる程度なら良いかもしれませんが、頻繁に落ちると契約アンペア数を見直したり、ブレーカーを増設したりと何らかの対処を方が良いかもしれません。

ではもしブレーカーを増設するとなった場合、費用はどれくらい必要なのでしょうか?

また、ブレーカーを増設しなくても、すぐに落ちてしまう問題を解決する方法はあるのでしょうか。

ブレーカーが落ちやすい原因と電化製品の組み合わせ

ブレーカーが落ちるのは、たまたまというわけではなく、ほとんど場合で原因があります。

まずはブレーカーが落ちる原因と、落ちやすい電化製品の組み合わせから説明しましょう。

ブレーカーが落ちる原因は2つ

配電盤と呼ばれるブレーカーが入った箱型のケースの中には、「アンペアブレーカー」「安全ブレーカー」「漏電ブレーカー」などが内蔵されています。

このうち、ブレーカーが落ちる原因に関係しているのは、アンペアブレーカーと安全ブレーカーです。

アンペアブレーカーは電力会社との契約で、決まったアンペア値を超えると落ちるようになっており、一度に消費電力の大きい電化製品を多数使うと落ちやすいです。

アンペアブレーカーで計算される電力量は、部屋ごとではなく家全体です。

安全ブレーカーは回路ごと、すなわち部屋ごとに消費電力を管理しているもので、部屋ごとに決められている電力量を超えると落ちるようになっています。

家全体ではなく一室のみ電気が使えなくなったときは、アンペアブレーカーではなく安全ブレーカーが落ちていると考えて良いでしょう。

ブレーカーが落ちやすい家電はキッチン関係

ブレーカーは電力会社と契約しているアンペア数を超えて電化製品を使用したときと、回路ごとの消費電力が容量を超えてしまったときに落ちます。

消費電力の低い電化製品なら、複数同時に使ってもブレーカーは落ちない場合がほとんどですが、以下の電化製品を使うときは注意が必要です。

<h4>消費電力量が大きい電化製品と使用アンペア数</h4>

オーブン・IHクッキングヒーター14アンペア
電子レンジ15アンペア
電気ケトル・掃除機10アンペア
食器洗い器・炊飯器・乾燥機付きのドラム式洗濯機13アンペア

参考:ブレーカーが落ちる原因になりやすい家電製品はどれ?

消費電力が大きい電化製品はキッチン周りに多く見受けられます。

例えば、電力会社との契約アンペア数が50アンペアだった場合、オーブンとIHクッキングヒーター、電子レンジ、電気ケトルを同時に使用すると50アンペアを超えるので、アンペアブレーカーが落ちます。

もしキッチンの安全ブレーカーの容量が20アンペアになっていたとしたら、オーブンと電気ケトルだけで安全ブレーカーが落ちてしまうのです。

キッチン周りの電化製品はどれも10アンペア以上と消費電気量が多いため、できれば同時に使用するのを避けたほうが良いでしょう。

難しい場合でも、電子レンジとオーブン、IHクッキングヒーターを同時に使うのは避けるほうが無難と言えます。

ブレーカーが落ちるのを防ぐための対策

頻繁にブレーカーが落ちてしまう場合、契約電力を見直すだけでも改善できる場合があります。

アンペアブレーカーが頻繁に落ちてしまうのなら、日常的に使っている電化製品と契約アンペア数が合っていないのかもしれません。

そのため、今より多いアンペア数に変えるとブレーカーは落ちにくくなります。

契約アンペア数の目安

1人または2人世帯30アンペア
3人世帯40アンペア
4人世帯あるいは消費電力の高い電化製品をよく使う世帯50アンペア
5人以上の世帯60アンペア
オール電化60アンペア以上

参考:電気の「契約アンペア」が節約にもつながる? 最適なアンペア数の選び方とは

決まった部屋のみブレーカーが落ちやすい、つまり安全ブレーカーの容量が足りていないなら、契約アンペア数の変更だけでなく、ブレーカーの増設も必要となるでしょう。

容量が足りない!ブレーカーの増設方法

安全ブレーカーの容量が足りないと感じる場合は、以下の方法でブレーカーの増設が可能です。

予備スペースがあるかなどプロに確認

まずブレーカーの増設を決める前に、電気工事会社へ今の状況を確認してもらいましょう。

場合によってはブレーカーの増設ではなく、分電盤ごと取り替えたほうが費用を安く抑えられるケースもあります。

また、ブレーカーを増設するには予備ブレーカーが必要です。

ブレーカーは火災などの原因になることもあるため、浮かしたままの増設はできません。

予備スペースがなければ増設は難しく、配電盤ごと取り替える必要があります。

そのほか、ブレーカーを増設することにより、家全体のブレーカーの使用量を超えてしまうケースも考えられます。

使用料を超えると漏電の可能性があるため大変危険です。

問題なく増設できるかの判断を素人で行うのは簡単ではありませんから、事前に電気工事会社に依頼して見てもらうと良いでしょう。

ブレーカーと分電盤の増設方法

ブレーカーの増設方法は、分電盤の中に追加したいブレーカーを固定できるスペースがあれば、新しいブレーカーを配電盤の中に設置するだけなので難しくはありません。

しかし、ブレーカーの全体数や配置方法によっては、分電盤の中に熱がこもりやすくなる場合があるため、できるだけ自分では作業をせず、プロに依頼するほうが望ましいでしょう。

分電盤を交換する場合は、ブレーカーが入った箱ごと交換するというイメージです。

交換時に増設するブレーカーの数によっては、配電盤のサイズが今より大きくなる場合もあります。

ブレーカーの増設を業者に依頼した場合の費用相場

ブレーカーの増設、配電盤の交換を業者に依頼した場合の費用相場は以下のとおりです。

ブレーカーの増設4,000円
ブレーカーの増設+新しいボックスを増設8,000〜10,000円
分電盤の交換18,000〜20,000円

ブレーカーの増設のみか、それとも分電盤ごと取り替えるかで価格に差が出ます。

上記の価格は工事費用ですから、別途部品や配電盤本体の費用や出張費用、必要に応じてコンセントの増設費用もかかることがあるため、依頼する前に必ず見積りをとるようにしましょう。

まとめ

電化製品を使うたびにブレーカーが落ちるようでは、快適な暮らしとは言えません。

住む年数が長くなるにつれて、使う電化製品も変化しますから、定期的に電気の使用量は見直しておきましょう。

電力会社との契約アンペアを増やしたほうがいいのか、それともブレーカーや配電盤を増やすべきなのか、自分では判断がつきにくい場合は、まずは電気工事業者に相談してみると良いでしょう。

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