コンセントを交換する理由はさまざまです。
「プラグが抜けやすくなった」「差込口が熱い」といった故障から、「デザインが古くてダサい」「汚れが落ちない」などの見た目の問題まで、どれも気になりますよね。
そこで今回は、コンセントの交換方法や相場費用など、役立つ情報をお届けします。
Contents
コンセントの交換箇所とは
家庭用コンセントの構造は、大きく分けてカバーと本体の2つです。
どちらも経年劣化が進むパーツで、汚れ・変形・焦げといった品質低下が起こります。
寿命は約10年と言われており、そのままにしておくと、漏電や火災などのトラブルに繋がり危険です。安心して電気を使うためにも、劣化が進んだコンセントやカバーは正しく交換しましょう。
家庭用コンセントの寿命について
NITE(ナイト)独立行政法人製品評価技術基盤機構
コンセント本体の交換はプロに任せよう
コンセント本体の交換は、電気工事士の資格が必須です。
ドライバー1つで行える簡単な作業ですが、電線に触れて感電するリスクが伴うので、DIYなどで済ませるのは控えましょう。
もし無資格で交換した場合は、1年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が科せられます。
電気工事士法
総務省行政管理局行政情報システム企画課情報システム管理室(e-Gov)
自分でできるのはカバーの交換のみ
コンセントのカバーは、表面プレート・土台プレートの2つのパーツで構成されており、電線は繋がっていません。
そのため、専門知識がなくても自分で交換可能です。
カバーとはいえ、ひび割れや汚れなどの傷みが目立つ部分なので、交換することで火災などの事故防止対策となります。
コンセントのカバーを自分で交換してみよう
今回はDIYで対応可能なコンセントカバーの交換方法を紹介します。
「掃除してもカバーの汚れが落ちない」「カバーを新調して気持ちをすっきりさせたい」という方はチェックしてみてください。
コンセントのカバー交換に必要なもの
プラスとマイナスのドライバーが1つずつあれば交換可能です。
そのほかにあると便利なアイテムは3点。
- 手袋
- 使い捨てダスター
- 電動ドライバー
指先は汚れやすくケガもしやすいので、手袋があると安心です。
また、ダスターで溜まった汚れをすっきり掃除しましょう。
電動ドライバーは作業効率が上がるので、1台あると楽チンです。
コンセントのカバー交換の注意点
ブレーカーは落としておきましょう。
電線に直接触れないとはいえ、周辺を濡れた手で触る・工具が引っかかるなど、感電リスクはゼロではありません。
また、子どもが近づかないように配慮するのも重要です。
感電はもちろん、工具や部品でケガをする恐れがあるので注意してください。
交換の段取り①コンセントのカバーの種類をチェックしよう
まずは、家にあるカバーの種類を確かめ、ぴったりの商品を購入しておきましょう。
一般家庭にあるコンセントのカバーの種類は、旧型のフルカラー・新型のコスモシリーズの2つで、それぞれ厚みが違います。
新型のコスモシリーズの方が1mm以上分厚いのが特徴です。
また、コンセントの口数によって大きさが変わるので、種類だけでなくサイズの確認も忘れずに行いましょう。
カバーの購入方法
100均・ホームセンター・通販サイトなどで購入できます。
1枚100円ほどのシンプルなカバーから、1枚1,000円以上するデザイン性に優れたカバーまで選択肢は豊富。
好みの1枚を選んでみてください。
交換の段取り②表面プレートを外す
旧型のフルカラータイプでは、マイナスドライバーを隙間に入れ込んで外します。
最新のコスモシリーズでは、素手で簡単に外せるタイプが一般的です。
交換の段取り③土台プレートを外す
表面プレートと本体を繋ぐ取付枠となるのが土台プレートです。
こちらは上下2カ所をネジで固定されているので、プラスドライバーを使って分解します。
交換の段取り④新しいプレートを取り付ける
土台プレート・表面プレートの順番で取り付けていきます。
基本的には分解時と同じ要領で、プラスドライバーを使い土台プレートの上下2カ所をネジで固定。
最後に表面プレートを手で取り付ければ完成です。
市販のカバーの中には2つのプレートが1つにまとまった商品もありますが、取り付け方法は基本的に変わりません。
コンセント本体の交換はプロに依頼しよう
カバーの奥にある本体の分解は、感電の危険性があるので電気工事士の資格をもったプロに依頼しましょう。
ここからは、実際に工事を依頼した際の料金について解説していきます。
交換工事にかかる費用相場とは
部品代・工賃・出張手数料などを含んだ総額は、3,500~7,000円が相場とされていますが、中には10,000円以上となるケースもあり一概には言えません。
アース付きコンセント・USBコンセントといった形状の場合は、一般的な2口コンセントよりも若干割増料金となります。
また、屋外や屋根裏の作業では追加料金が発生することもあるので、事前の見積りで確認しましょう。
お得な条件で交換するには業者選びがポイント
工事の依頼は、電気工事会社店舗や電器店などで申し込めます。
料金表のある業者なら、事前にどのくらい費用が発生するか分かるので安心です。
とはいえ、見積もりを出してみないと総額までは分からないので、2~3社ほどの提示額を比べてみるのがおすすめ。
工事の件数によって割引価格が適用されるパターンもあるので、しっかり比較してお得感のある業者を選びましょう。
増設工事もセットで依頼するとさらにお得
コンセントの口数が足りずタコ足配線状態になりがちの方は、この機会にコンセントの増設を検討してみてはいかがでしょうか。
数回に分けて依頼するよりも、一度にまとめて工事した方が工賃・出張料・その他諸費用が安くなる傾向にあります。
使用可能な口数が増えれば、安全性はもちろん利便性まで向上するのでおすすめですよ。
まとめ
コンセントのカバーは、100~1,000円程度の予算で自分で交換可能です。
ドライバーで簡単に分解・設置できるので、気軽に挑戦できるでしょう。
一方、コンセント本体の交換は国家資格が必要なので、地域の電気工事会社などに依頼しましょう。
相場費用は3,500~7,000円以上と幅広いため、複数の業者の見積書を比較するのがポイントです。
劣化が気になる場所をまとめて交換すれば、安心感が増すだけでなく気持ちまでリフレッシュできそうですね。