家電の電源が付かなくなってお困りの方。
もしコンセントプラグの故障が原因なら、自分で修理できる可能性がありますよ。
この記事では、電源がつかなくなる理由から対策方法までまとめて解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
コンセントプラグの故障を疑う前に確認したい3つのポイント
プラグの調子が悪いと思ったら、まずは周辺の使用環境をチェックしてみましょう。
見落としがちな3つのポイントを紹介します。
ブレーカーは落ちていないか
家電が正常に動かないとき、最初にブレーカーを確認しましょう。
漏電や発熱などの影響で、特定のコンセントのみ電気が遮断されるケースもあります。
コンセント本体は故障していないか
差込口側のコンセントが故障している可能性も考えられます。
劣化による機能の低下・漏電で、正しく通電しないのが原因です。
差し込んだプラグがグラついて安定しない場合は、コンセント側の劣化も疑いましょう。
電源タップは故障していないか
電源タップも消耗品なので、長年使っているとひび割れや汚れなどの影響で通電しなくなります。また、スイッチ付きの電源タップを使用している場合は、スイッチがONになっているかも確認しましょう。
コンセントプラグの故障とは
ブレーカー・コンセント・周辺機器などに異常がなければ、コンセントプラグが故障している可能性が高いでしょう。
プラグの故障は主に2つあります。
プラグの故障①断線による接触不良
コードの中にある銅線の一部が切れると、電流の流れが不安定になります。
プラグの付け根を曲げたり伸ばしたりすると、一時的に通電するケースが多く、断線は特に珍しくないトラブルの1つです。
断線の原因とは
コードをグルグル巻きにする・引っ張る・踏みつけるなど、中の銅線に物理的な負担がかかり続けると断線してしまいます。
コードをきちんと収納して、できるだけダメージを与えないようにしましょう。
ちなみに、掃除機のコードは巻き取る際に傷つきやすいので、断線の可能性が高めです。
プラグの故障②短絡(ショート)による機能停止
コンセントから家電までの回路に何らかの異常があると、電流が乱れてしまい家電が動かなくなります。
発熱・発火にも繋がる危険性の高い故障の一つです。
短絡(ショート)の原因とは
代表的な例は、プラグの先端に蓄積されたホコリと湿気です。
本来回路に侵入してはいけない汚れが入り込むことで、コンセントやプラグは発熱と同時に機能を失います。
またコードの劣化も原因の1つです。
銅線を守る被覆が破れて、中の銅線同士が接触するとショートしてしまいます。
破損したプラグを使い続ける危険性とは
軽度の断線であれば、テープで補強すれば使用できないこともありません。
しかし、そのままの状態で使い続けると重大な事故に繋がってしまいます。
小さな断線が火災の引き金に
断線した箇所はわずかながら熱を発します。
その熱が周りの被覆を焼いてしまい、結果的に銅線同士が接触・ショートしてしまう悪循環に。
掃除機や電子レンジなど消費電力の高い製品では、火花が飛ぶこともあるので、火災になる前に修理・交換が必要です。
コンセントプラグの修理(交換)方法を紹介
故障内容がプラグの根元の断線であれば、部品の交換で改善できます。
電気工事士の資格がなくても問題ありませんので、自分で作業することが可能です。
ここからは具体的な修理方法をご紹介します。
準備①プラグの種類を確認する
電化製品のプラグにはさまざまな形状があります。
アイロンやコタツには袋打ちコード・エアコンにはL形プラグ・業務用の掃除機にはキャブタイヤ(ゴムキャップ) ・一般的な家電には平行コードといった違いです。
どの形状も交換方法はほとんど同じですが、今回は最も普及率の高い平行コードの交換方法をご紹介します。
準備②必要なアイテムを揃える
必要なものは次の3点です。
新品の交換用プラグ ・ハサミまたはニッパー・プラスドライバー。
この他に、コードの強度を高めたい場合は、圧着端子・電工ペンチが追加で必要になります。
作業①コンセントプラグの付け根を切る
断線が起こりやすい箇所は、銅線に負荷がかかりがちなプラグの根元が大半です。
なので、プラグ根元から家電にかけて10cmほど先を切断しましょう。
作業②被覆を2つに分ける
コードを切ると、2本の銅線がくっついた状態で出てくるので、ハサミかニッパーで分離します。
その際、1本の長さが6cm程度になるように調整してください。
作業③被膜を切って中の銅線を剝きだす
新しいプラグに電流を流すために、被膜の中の銅線を出しておく作業です。
ハサミかニッパーを使い、被膜の表面に切り込みを入れたら、銅線を傷つけないように被膜を剥くようにして取り除きます。
少しでも銅線を傷つけてしまったら、その部分は切断し、無傷の部分からやり直してください。
剝きだす際の注意点
剥きだす長さに注意しましょう。
2本それぞの銅線を出しすぎると、接触し合ってショートする危険性があります。
このあと交換用プラグにぴったりと巻きつけれるように、剥く長さは6cm程度がベストです。
圧着端子を使用する場合は、2cm程度に調整しましょう。
作業④銅線をプラグに巻き付ける
交換用のプラグの蓋をドライバーで開けると、2本の刃の根元に銅線を結びつけるネジが格納されています。
各々の銅線をねじって束にしたら、刃の根元のネジに時計回りで巻き付けましょう。
ドライバーでネジを固定すれば完成。
銅線が抜けないようにしっかり固定するのがポイントです。
圧着端子を使用した場合
負担がかかりやすい掃除機のコードなどでは、強度を高めるために圧着端子を使用するのがおすすめです。
束にした電線の先に圧着端子をはめ込み、電工ペンチで圧着します。
あとは端子をプラグの刃のネジに固定すれば完成。
難しい作業ではありませんが、工具・部品をそろえる手間があるので、面倒だと感じる方は圧着端子なしでも問題ありません。
まとめ
家電が動かないと思ったら、まずはブレーカーやコンセント本体など他の使用環境に異常がないかチェックしましょう。
それでも解決しない場合は、コンセントプラグの断線・ショートが原因です。
軽度の断線ならDIYで修復可能で、初心者でも簡単にできますよ。
家電を買い替える前に、一度修理(交換)を検討してみてはいかがでしょうか。