エコキュートを購入する際に支払い手段の選択肢となるのがリースやローンなどの分割支払い方法です。
リースとローンは支払い形態として類似していますが、それぞれのメリット・デメリットを比較してみると違いがわかります。
そこで、今回の記事ではリースとローンの違いを解説しつつ、どちらの方がおすすめなのかもあわせて紹介します。
リースとローンはいずれも初期費用が抑えられる支払い方法なので、エコキュート導入の選択肢が広がります。
エコキュートを導入してランニングコストをおさえたいけど、初期費用の準備が難しいという方はぜひ参考にしてみてください。
Contents
ローンとリースの違いについて
ローンとリースは仕組みがよく似ているので混同しやすいですが、以下のような違いがあります。
- 最終的な所有権が得られるがローン、ずっとレンタルしているのがリース
- エコキュートの修理費用が必要なのがローン、修理を含めてみてくれるのがリース
どちらがおすすめか結論をお伝えした上で、ローンとリースの違いをメリット・デメリットを踏まえながら解説いたします。
【結論】エコキュートの支払いはローンがおすすめ
結論を先にお伝えすると、ローンとリースで比較するならローンがおすすめです。
理由については以下のとおりになります。
- エコキュートは低金利対象なので、トータルコストがリースより安くなる
- 最終的な所有権が自分になるので、更新の手間や費用が必要なくなる
ただ、サポート体制がリースの方が充実しているなど、リースならではの良い部分もあるので、自分が何を重視するのかを明確にした上で、後述するメリット・デメリットをご覧いただけると幸いです。
ローンのメリット
まずは、エコキュートの支払いをローンで行った場合のメリットを紹介します。
リースと似ている部分もありますが、細かなところで違いがあるので、順番に見ていきましょう。
初期費用の負担を減らせる
ローンを選択する一番のメリットは、初期費用を減らして月々少額のコストでエコキュートを利用できることです。
エコキュートを導入する場合、初期費用でおおよそ40~50万円ほどかかり、金銭的に大きな負担となりますが、ローンで分割すると月々約3,000~4,000円で運用できるので、無理なくエコキュートが使えます。※一般的な4人家族での利用を想定
また、エコキュートはランニングコストの削減ができる製品なので、ローン分の支払いが追加となっても、削減できるランニングコストで引き算すれば、それほどの負担にならないことも多いでしょう。
なので、ローン支払いでエコキュートの導入を検討する場合には、シミュレーションしてみるとどのくらいの費用負担になるかが分かります。
分割でも低金利で支払いができる
ローン支払いとなると金利がつきますが、エコキュートの場合は低金利ローンの対象となりますので、高くても2%程度の金利におさめられます。
※提供している会社によって金利は異なるので、事前に確認しましょう。
ただし、いくら低金利とはいえ、総額が増えることには変わらないので、事前にシミュレーションを行って、どのくらいの金額差があるのかチェックすることが大切です。
なお、簡単な支払いシミレーションは下記のサイトでもできるので、暫定の金額をつかみたい方は試してみてはいかがでしょうか。
参考:オリコのリフォームローン
最終的な所有権は自分になる
ローンとリースを比較したとき、決定的な違いとなるのが最終的なエコキュートの所有権です。
ローンの場合は、エコキュートを購入するために借りたお金を長期で返していくイメージなので、返済が完了すれば完全に自分のものとなります。
エコキュートの平均寿命は約10年なので、10年未満の期間でローンを設定して完済すれば、更新の手間無く使用できるのはローンのメリットの一つです。
ローンのデメリット
続いて、ローン支払いにした場合のデメリットを紹介します。
ローンはお金を借りる方式なので、リースと比較するとサポート体制に乏しい傾向があります。
頭金が必要な場合がある
エコキュートの販売店やローン会社によっては、支払いの担保として一定以上の頭金の支払いを求められるケースがあります。
金額はそれぞれ異なりますが、数十万円の支払いを求められることもあり、ローン支払いのメリットが薄れてしまう恐れがあります。
頭金がある、という説明だけで金額の提示をされないケースもあるので、ローンでの購入を決断する前に必ず確認しておきましょう。
修理費用は自分が負担する
ローン支払いはあくまでもエコキュートの本体に対する貸付なので、修理費用までは担保されていません。
この点はリースとの大きな違いと言えるでしょう。
なので、ローン支払いの際にはエコキュートが故障した場合の保証もセットでつける方が良いでしょう。
10年の無料保証をつけている業者もあるので、エコキュートの業者を選ぶ際には保証体制も重視しましょう。
ローン期間中にエコキュートが故障するリスクがある
エコキュートの寿命は通常10~15年と言われていますが、もしローン期間中に故障し、新しいエコキュートを導入すると、支払いが二重になる恐れがあります。
例えば、ローン期間を15年に設定し、平均寿命の10年でエコキュートが故障して新しいエコキュートを導入すると、5年間は二重に支払いが必要になります。
また、支払いが残っているとローンの審査が通らず、新しいエコキュートは一括で支払う必要が出てくる場合があります。
なので、エコキュートのローン期間は極力10年未満に設定し、余裕を持って支払いができるようにしましょう。
リースのメリット
ローンと似通っている部分もありますが、根本的な考え方にも違いがあるので、ローンの考え方と比較しながら見ていただけると幸いです。
初期費用の負担を減らせる
リースはローンと同様、エコキュートの初期費用をおさえられるのが最大のメリットです。
ランニングコストは削減したいけど、40~50万以上かかる初期費用の支払いが厳しい、といった方にはおすすめの方法と言えるでしょう。
修理費用はリース会社が担保してくれる
リースは機械をレンタルするイメージなので、故障しても修理費用などは大抵リース会社が負担します。
ローンの場合も保証に入っていれば修理費用をカバーできますが、リースの場合は保証対象外の費用も担保してくれるので、安心して使用することができるでしょう。
ただし、故意や過失によってエコキュートを壊した場合は対象外となるケースも多いので、製品の管理についてはしっかりと行いましょう。
いざというときのサポート体制が充実
リースは電力会社の子会社などが提供している場合が多いので、サポート体制が充実していることが多いです。
特に、エコキュートは専門的な知識が必要な製品なので、いざというときの問い合わせ先のサポート体制が充実していると、安心して利用することができます。
リースのデメリット
続いてリースにした場合のデメリットを紹介します。
メリットの多いリースですが、デメリットを含めて考えないと導入してから後悔することになるので、事前に確認しておきましょう。
総合的に割高
リース会社にもよりますが、リースの場合は10年間で見たトータルコストが割高になります。
リースの場合は10年間で約50万強のプランでも、ローンの場合は40万円台で導入できるケースもあります。
そのため、純粋な月額費用という面では、ローンの方が安く済みます。
ただし、修理の範囲が両者で異なる分、イレギュラー費用の発生する可能性がローンの方が高いので、万が一のことを考えればリースの方が良いかもしれません。
最終的に自分の物にならない
リースとローンを比較したとき、一番の違いは支払い完了後の所有権の行方です。
リースは、言ってしまえばリース会社からエコキュートをレンタルしている状態なので、何年払い続けても自分の所有物にはできません。
加えて、リース期間が終了すると、更新するか新しいエコキュートを購入するかの選択が必要となります。※基本的に買取できないケースが多いです。
そのため、エコキュートが平均寿命の10年よりも長持ちした場合は、極端な話ですが延命した分だけ損をすることになります。
また、途中解約すると違約金が発生する可能性も高いので、リース契約を結ぶ前にはよく確認しておく必要があるので注意してください。
選べる機種はリース会社による
エコキュートをリースで契約する場合、基本的にはリース会社が所有している機種から選ぶので、自由に選べるわけではありません。
そのため、エコキュートのメーカーにこだわりがある場合は、リース会社がどの機種を所有しているか確認する必要があります。
基本的な機能はどのメーカーも大きな違いはありませんが、配管洗浄など付加機能で違いが生じますので、機種にこだわりたい方はお目当ての機種を所有しているリース会社を探すか、ローン契約で自分の好みの機種を購入するようにしましょう。
設置費用が別になる場合もあり
リース会社によっては、契約内容に設置費用が含まれておらず、設置費用は別に請求される場合があります。
せっかく初期費用を抑えるためにリース契約にしているのに、別に費用がかかってしまうと本末転倒になってしまいます。
そのため、リースを検討する際には契約内容をしっかりと確認しておきましょう。
その他の支払い方法
ここまでリースとローンの支払いについて紹介してきましたが、基本的に両者は特殊な支払い方法と言えるでしょう。
そこで、ここではリースとローン以外の支払い方法について紹介するので、エコキュートを検討する際の判断材料として事前におさえておきましょう。
クレジットカード
エコキュートの支払い方法として一番利用頻度が高いのがクレジットカードでの一括払いです。
クレジットカード会社によってはポイントも貯まるので、手元に資金がある場合はクレジットカードの支払いを検討しましょう。
銀行振り込み
一括で支払う場合は銀行振込という手段もあります。
ただし、振込手数料は自分が負担するケースがほとんどなので注意しましょう。
コンビニ決済
手軽に決済を済ませるという点ではコンビニ決済は良いですが、エコキュートの決済ともなると金額が大きくなるので店舗によっては対応できない場合もあります。
そのため、コンビニ決済をする際にはそもそも対応しているかどうかチェックが必要です。
代引き決済
少ないパターンですが、施工日当日に支払う代引き決済のような方法もあります。
大きい金額を外に持ち出さなくて良いメリットがありますが、販売店によって対応していない場合も多いので事前に確認しましょう。
また、代引き手数料は自己負担となるので注意しましょう。
まとめ
- 最終的な所有権がリースならリース会社、ローンなら自分になる
- トータルで発生する金額はローンの方が安く済む場合が多い
- ローンとリースのそれぞれの特徴をおさえ、自分に合った支払い方法を選択しましょう
ここまでローンとリースの違いについて解説してきましたが、最終的にどちらにするかは自分が何を重視するかによって分かれます。
筆者のおすすめはローンですが、場合によってはリースの方がメリットを享受できるケースもあるので、比較して検討しましょう。