エコキュートには数多くの種類がありますが、その中でも三菱エコキュートは魅力的な機能が備わっていて人気メーカーの一つです。
しかし、いざ購入したいと思っても、具体的にどういった機能がついているか知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、三菱エコキュートの機能や費用についてご紹介します。
三菱エコキュートの購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
三菱エコキュートの特徴は?
三菱エコキュートは、多彩な機能を備えた人気の給湯機の一つです。
ではなぜ人気を集めているのか、三菱エコキュートの特徴について解説します。
1.環境にやさしい「ヒートポンプシステム」を採用
エコキュートは、ヒートポンプ式の給湯器です。
大気中の熱をヒートポンプユニットに取り込み、圧縮機でその熱を水に伝えて高温化します。
そうして温められたお湯が、貯湯タンクユニットへ送られるという仕組みです。
熱を水に伝える冷媒は、二酸化炭素を使用しています。
一般的なヒートポンプシステムの冷媒は代替フロンが使用されていますが、フロンは地球温暖化の原因になると言われています。
フロンは二酸化炭素よりも数百倍~数万倍も地球温暖化係数が高いとされています。
フロンは、強力な温室効果ガスであり、二酸化炭素の数百倍から1万倍以上の非常に大きな温室効果があります。
参考:地球環境とフロン(環境省)
2.省エネで経済的
前述で述べたとおり、エコキュートは大気中の熱を利用してお湯を沸かします。
電気やガスの消費エネルギーを削減できるため、経済的にもお得です。
さらにエコキュートは、夜間電力を有効活用します。
多くの電力会社では、23時から7時まで夜間割引が適応されるため、昼間よりも電気代が安くなります。
昼間はエアコンなど生活する上で、電力の使用量が多くなりがちですが、三菱エコキュートは電気を使う時間帯を分散させられるので、電力の消費が抑えられるのも魅力の一つです。
ランニングコストは、月平均2,500円前後と言われています。
3.災害時でも安心
三菱エコキュートは、耐震性に優れた給湯器です。
従来の3本脚構造でありながら、足幅を広くすることで揺れを分散させる造りとなっています。
脚部には幅広の「タフレッグ」を使用してきっちりと固定することで、耐震クラスSを実現しました。
また災害時に突然断水になった場合に、タンクに貯めたお湯を手洗いやトイレ用水などの生活用水として使用できます。
タンクの容量は370リットルで、2リットルのペットボトルで約185本もの水を貯めておけるので安心です。
停電時でも貯湯ユニットにお湯が残っていれば、シャワーや蛇口でお湯が使えます。
三菱エコキュートのおすすめ機能
三菱エコキュートでは、入浴を快適に過ごせる機能が搭載されています。
次に三菱エコキュートのおすすめ機能についてお伝えします。
1.微細な泡に包まれる「ホットあわー」
「ホットあわー」はボタンを押すと約0.01ミリの細かい泡が発生し、全身を包みこんでくれる機能です。
ジェットバスほど強い泡ではないため、リラックスしながらゆっくりとお湯に浸かれます。
入浴剤を併用すると、泡がはじける効果によって浴室に香りが広がりやすいです。
そのため泡風呂用の入浴剤をいれると香りが広がり、きめ細やかな泡風呂を楽しめます。
さらに通常の入浴と比べると、お風呂からあがった10分後の皮膚の表面温度が高く、湯冷めしにくくなります。
また肌の水分量も上がるため、うるおいが続きやすいです。
湯冷めしにくく保湿効果も期待できるため、冬には特に効果を感じられる機能となっています。
2.自動洗浄機能「バブルおそうじ」
お風呂の配管掃除を手間に感じたことはありませんか。
三菱エコキュートには、配管を自動で洗浄してくれる「バブルおそうじ」機能がついています。
入浴後に栓を抜くと、水位が下がったことを感知して、自動的に配管掃除がスタートします。
洗浄効果に優れたマイクロバブルは、配管についた皮脂などを吸着して、しっかりと汚れを落としてくれます。
泡の特性を活かしているため、他社のエコキュートよりも洗浄能力が高いのが強みです。
3.いつでも綺麗「キラリユキープPLUS」
「キラリユキープPLUS」は、お風呂のお湯を綺麗に保つ機能です。
人がお湯に入ると、時間が経過すると共に菌が増殖していきます。
三菱エコキュートは、配管の中に深紫外線を照射するUV-LEDユニットを設置して、循環するお湯の菌の増殖を抑制しています。
いつでも綺麗なお湯をキープしているので、家族がばらばらの時間帯に入浴しても清潔な状態を保つことができます。
さらに最後に入浴した人が、キラリユ洗濯の終了時刻を設定すると、設定時間に向けてお湯を自動で綺麗にしてくれます。
設定時間にお湯が綺麗になるので、残り湯を洗濯に使用することもできます。
4.水圧の勢いを保つ「ハイパワー給湯」
「家族がお風呂に入っていると、台所のお湯の水圧が弱くなってしまう」
「冬場に水圧が弱くなる」
こういった悩みを解決してくれる機能が「ハイパワー給湯」です。
「ハイパワー給湯」は、独自構造の貯湯タンクを使用して、従来よりもお湯の圧力が高いのが特徴です。
圧力が高いため、他の部屋で同時にお湯を使ったり、冬場だったとしも水圧の勢いを保てます。
さらに従来の高圧力型では3階でシャワーを使えませんでしたが、三菱エコキュートであれば3階でもシャワーの使用が可能です。
5.残り湯を活用「ホットりたーん」
残り湯を上手に活用したいと思ったことはありませんか。
「ホットりたーん」機能は、温かい残り湯の熱だけをタンクに戻して、夜間の湧き上げに使用することができます。
操作は最後にお風呂に入った人が、リモコンのボタンを押すだけなので簡単です。
残り湯の熱を有効的に活用できるので、電気代の節約にもつながります。
6.浴室が温かい「あったかリンク」
「あったかリンク」は、お湯を張ると自動で脱衣室・浴室を暖めてくれる機能です。
湯はりと同時に強めの暖房がスタートして、脱衣室と浴室を暖めてくれます。
自動で開始するので、暖房を付け忘れる心配もありません。
さらに湯はりが完了すると自動的に微風モードに切り替わるため、入浴時も暑すぎることもなく快適です。
寒い冬場は、冷えた脱衣室と熱い湯船の温度差によるヒートショックの危険性が高まります。
脱衣室と浴室を均等に温めておくことで、ヒートショックの防止にもつながります。
7.時短機能「お急ぎ湯はり」
帰宅して早くお風呂に入りたいのに、なかなかお湯が沸かなくて困った経験はありませんか。
三菱エコキュートは「お急ぎ湯はり」機能で、毎日時短でお湯はりしてくれます。
通常よりも約25%の時間が短縮されるので便利です。
8.遠隔操作機能「スマホ連携」
お持ちのスマホにアプリ「MyMU(マイエムユー)」をダウンロードすることで、三菱エコキュートを遠隔操作できます。
お湯はりの温度や量を、外出先から確認できるので便利です。
帰宅前にスマホで操作してお湯はりを開始すれば、帰宅後すぐにお風呂に入ることもできます。
三菱エコキュートのシリーズをご紹介!
三菱エコキュートには、4つのシリーズがあります。
前述のおすすめ機能が備わっているかを踏まえて、それぞれの特徴をまとめていきます。
Pシリーズ
ホットあわー | バブルおそうじ | キラリユキープ | ハイパワー給湯 | ホットりたーん | あったかリンク | お急ぎ湯はり | スマホ連携 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Pシリーズは三菱エコキュートの中でも「最高峰プレミアム」と呼ばれており、最高級の機能が備わったシリーズです。
一般地向けと寒冷地向けのモデルが用意されており、タンクの容量は3〜4人用の370L、4〜5人用の460L、5〜7人用550Lの3つから選べます。
見た目はロイヤルシルバーカラーの角形で、とてもスタイリッシュです。
Pシリーズの最大の魅力は、省エネ性の高さです。
省エネ性の高さを示す「年間給湯保温効率」が4.2と、業界トップレベルの高さを誇っています。
この数値の高さから、Pシリーズは2020年度の省エネ大賞を受賞しました。
また4つのシリーズの中では、前述のおすすめ機能がすべて搭載されており、唯一「ホットあわー」機能があるのもポイントです。
細かいバブルで全身が包まれるため、毎日リラックスした入浴を楽しめます。
Sシリーズ
ホットあわー | バブルおそうじ | キラリユキープ | ハイパワー給湯 | ホットりたーん | あったかリンク | お急ぎ湯はり | スマホ連携 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 〇 | 〇 | 〇 | - | 〇 | 〇 | 〇 |
Sシリーズは、三菱エコキュートの中で最もベーシックなシリーズです。
一般地向けと寒冷地向けのモデルが用意されており、タンクの容量は2~4人用の180L、3~4人用の370L、4~5人用の430Lと460L、5~7人用550Lの5つから選べます。
見た目はPシリーズと同様のロイヤルシルバーカラーの角形です。
Pシリーズと異なり、370Lと430Lサイズには薄型サイズも用意されています。
奥行きが430mmとコンパクトなため、角形を置くスペースがない方におすすめです。
Pシリーズよりも安価で基本性能が備わっていることから、人気を集めています。
「年間給湯保温効率」は3,4で、同性能を備えた他社の機種よりも高めです。
「バブルおそうじ」「お急ぎ湯はり」といった便利な機能がついているため、掃除や給湯の時間を短縮したい方におすすめのシリーズです。
EXシリーズ
ホットあわー | バブルおそうじ | キラリユキープ | ハイパワー給湯 | ホットりたーん | あったかリンク | お急ぎ湯はり | スマホ連携 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | - | - | 〇 | - | 〇 | - | 〇 |
EXシリーズは、新築ZEH住宅に向けた特別仕様のシリーズです。
ZEH住宅とは、使用する電力を自ら創りだしたエネルギーでまかなえる住宅のことです。
一般地向けのモデルのみで、タンクの容量は3〜4人用の370L、4〜5人用の460Lの2つから選べます。
Pシリーズと同様のロイヤルシルバーカラーの角形です。
高効率が求められるZEH住宅の建築を考えている場合は、EXシリーズをおすすめします。
Aシリーズ
ホットあわー | バブルおそうじ | キラリユキープ | ハイパワー給湯 | ホットりたーん | あったかリンク | お急ぎ湯はり | スマホ連携 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | - | - | - | - | 〇 | - | 〇 |
Aシリーズは、必要最低限の機能を備えたリーズナブルなシリーズです。
一般地向けと寒冷地向けのモデルが用意されています。
タンクの容量は1〜2人用の180L、2〜4人用の200Lと300L、3〜4人用の370L、4〜5人用の430Lと460L、5〜7人用550Lの7つから選べます。
他のシリーズと違って1〜2人用の容量もあることから、単身用の住宅にも向いているでしょう。
見た目はロイヤルシルバーカラーの角形をしており、370Lと430Lサイズには薄型サイズも用意されています。
基本的に給湯専用のシリーズなので、備わっている機能はシンプルです。
また一部のモデルでは、追い炊き機能がついていないタイプがあるので注意しましょう。
給湯機能だけでよく、価格が安いものを探している方におすすめです。
シリーズ別機能まとめ
シリーズ/機能 | ホットあわー | バブルおそうじ | キラリユキープ | ハイパワー給湯 | ホットりたーん | あったかリンク | お急ぎ湯はり | スマホ連携 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Pシリーズ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Sシリーズ | - | 〇 | 〇 | 〇 | - | 〇 | 〇 | 〇 |
EXシリーズ | - | - | - | 〇 | - | 〇 | - | 〇 |
Aシリーズ | - | - | - | - | - | 〇 | - | 〇 |
三菱エコキュートの設置にかかる費用は?
魅力的な機能をたくさん備えた三菱エコキュートですが、購入したいと考えた時に気になるのは、やはりお値段でしょう。
三菱エコキュートの設置には、40万円〜60万円ほどの費用が掛かると言われています。
そこで、設置に掛かる費用とその内訳についてご紹介します。
本体価格
価格はシリーズと容量によって異なります。
最高峰プレミアムのPシリーズの価格が一番高く、給湯機能がメインのAシリーズが一番安いです。
また容量が多いほど、価格が高くなります。
多くのご家庭では、370L(3~4人用)と460L(4~5人用)を選ぶケースが多いです。
業者によって価格は異なりますが、およその価格は以下のとおりです。
シリーズ/容量 | 370L | 460L |
---|---|---|
Pシリーズ | 40万円~45万円 | 45万円~50万円 |
Sシリーズ | 25万円~30万円 | 30万円~35万円 |
EXシリーズ | 30万円~35万円 | 35万円~40万円 |
Aシリーズ | 20万円~25万円 | 25万円~30万円 |
新規で設置する場合
三菱エコキュートを新規で設置するには、基礎工事、水道工事、電気工事の3つが必要になります。
基礎工事は、鉄筋やコンクリート製のブロックなどを利用して、エコキュートを安全に設置する工事です。
およその費用は2万円~4万円程掛かります。
水道工事は、主に配管を設置する作業です。
吸水給湯管や追い炊き配管など、エコキュートを運転するのに必要な配管を設置するために、2万円~5万円程掛かります。
電気工事は、電気配線工事やブレーカーの取り付け作業を行う工事です。
住居の状況によっては、分電盤の交換や幹線の張替えといった作業をする場合もあります。
おおよそ6万円~10万円程です。
すべての工事を合わせると、10万円~20万円程必要となります。
交換する場合
エコキュートを交換する場合は、新設よりも費用が少なくなります。
元々の配管や配線を利用できるためです。
最低限の費用で済む場合は、10万円前後の費用で済むでしょう。
しかし、以前の配管や配線が古くなっている場合は、交換が必要となるので、15万程度掛かることもあります。
元々ある配管や配線がどの程度使用できるのかを、工事業者にきちんと確認してもらいましょう。
追加費用が掛かる場合もある
元々、使用していた給湯器がある場合は、廃棄費用が掛かります。
また電気工事は住居の配線状況によって、価格が異なります。
電力会社に必要な申請を代理で行ってもらう場合にも、別途費用が掛かるでしょう。
他にも配線の延長や分電盤の交換といった工事が必要な場合は、追加で費用が掛かることを留意しておきましょう。
事前にどんな工事が必要かを確認しておくことが大切です。
三菱エコキュートの保証内容は?
初期不良や経過年数が経っていないのに故障してしまった場合、追加で費用が掛かるのは困りますよね。
そこで、三菱エコキュートの保証内容についてまとめました。
2年間の無償保証
三菱エコキュートは、2年間の無償保証がついています。
さらに熱交換器・コンプレッサーは3年間、タンクは5年間の無償保証がついています。
そのため初期不良が起きたり、使い始めて2年以内に故障したりしても、保証がついているため安心です。
有料で延長保証も可能
保証料を負担すると、10年間・8年間・5年間の保証をつけられます。
2年保証では不安な方は、延長保証を利用するとよいでしょう。
ただし購入日から3か月以内に申し込まなければいけないので、延長保証を付けたい場合は早めに申し込みましょう。
施工業者による保証制度
前述のメーカーによる保証は製品保証のみで、工事が原因の故障は保証の対象外となっています。
そのため施工業者が、独自で保証を提供しているケースが多いです。
5〜10年ほどの無料保証をしている場合もあれば、有料で保証していることもあります。
施工業者によって保証制度が異なるので、工事前に確認しておきましょう。
三菱エコキュートの寿命は10〜15年とされているので、10年の保証があれば安心でしょう。
エコキュートの補助金制度とは?
地方自治体によっては、エコキュートを設置する際に補助金が出ます。
エコキュートは省エネ性能が優れており、環境にやさしい製品です。
近年では地球温暖化などの環境問題が注目されており、環境にやさしいエコキュートを広く普及させることを目的に、各自治体が補助金を支給しています。
例えば東京都では「東京ゼロエミポイント」という補助金制度を実施しています。
一定期間にエコキュートを含む高効率給湯器を購入すると、10,000ポイントが付与されるという制度です。
ポイントは商品券やLED割引券に引き換えられます。
条件を満たしていれば補助金がもらえる可能性があるので、お住いの自治体の制度をチェックしてみましょう。
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まとめ
三菱エコキュートは、自動の掃除機能やスマホ連携機能などが備わった便利な給湯器です。
便利な機能を求めるのであればPシリーズ・Sシリーズ、最低限の給湯機能だけでよければAシリーズがおすすめです。
容量も数多く用意されているので、あなたの求める給湯器がきっと見つかるでしょう。
予算や希望する機能をよく考えて、購入を検討すると良いでしょう。
自治体によっては補助金制度があるので、上手く活用してください。